ホテル業界に従事する際に語学力は本当に必要なのか

ホテル業界に従事する際に語学力は本当に必要なのか ホテル業界に身を置く場合には、語学力が必要だとしばしばいわれます。
確かに、日本語以外の言語でのコミュニケーションできることは、ホテル業界に限らずどの業界に従事する際にも役に立つ能力です。
ホテル業界に就職する人の中には、採用選考に臨むにあたって外国語学校などで他言語のコミュニケーションを学んでくる者は少なくありません。
しかし、本当に語学能力が必要かどうかは、どのホテルに勤めるかによって変わってきます。
例えば、大きな都市の中心部やリゾート地にあるホテルで働きたい場合だと、習得した語学力が役に立つ場面はたくさんあるでしょう。
このような場所にある宿泊施設は、外国人も多く利用するためです。
一方で、地方のあまり大きくない都市にあるビジネスホテルだと、他言語のコミュニケーション能力があまりなくても十分に仕事ができる場合が少なくありません。
このような施設は、出張で訪れた日本人サラリーマンに多く利用されているためです。

ホテル業界の離職率が他の業界と比較して高いといわれる理由とは

ホテル業界の離職率が他の業界と比較して高いといわれる理由とは 厚生労働省の2020(令和2)年の雇用動向調査の結果によると、この年の宿泊業・飲食サービスの離職率は26.9%で、他の業界と比較して目立って高い割合となっています。
この数字はホテル業界のみを示したものではありませんが、何らかの理由でホテル業界を離れる者が相当数いることを示唆しているものの一つといえます。
ホテル業界の離職率が高いのは、勤務が不規則な上に時間が長く、その割に賃金が安いのが主な理由です。
ホテルは改装などの特別なケースを除いて休業はなく、スタッフは常に利用客の要望にこたえなければなりません。
シフト制がとられている場合がほとんどですが、それ故に勤務時間は不規則になりがちです。
人手が十分に足りていると有給休暇をとりやすいですが、ギリギリの人数で営業しているホテルだと、他の人の負担が増すことを考えると休暇をとりにくいと考える従業員が少なくありません。
このような労働環境の職場では疲労やストレスがたまりやすく、心身の疲れが限界に達したり、それが原因で疾病を抱えてしまって退職を決断する人が少なからずいます。